皆様こんにちは、株式会社オクトパスソフトウェア代表取締役の足立です。
今回は巷で大きく話題になっているノーコードについてお話しできればと思います。
「ノーコード」という言葉を耳にする機会が増えてきましたね。
コードを書かなくても、アプリやWebサービスを作れる時代が到来し、
「これって、もうエンジニアいらなくなるのでは?🧐」
といった声も少なくありません。
全くだよこちとら商売あがったりだよ!!!!!😡
…と言いたいとことですが実際のところを言うと、
「全然そんな気配はなさそうだな〜」
と言うのが私の率直な感想です。
強がりではありませんよ!
むしろ私としてはこのノーコードという技術に関しては非常に好意的に考えております。
私としてはノーコード技術がより一般化していく過程で、
「エンジニアは、エンジニアとして真の意味での役割に集中することができるようになる」
と考えております。
要するにエンジニアの役割が局所的になり、
より本質的な仕事に集中できるようになる――という見解です。
私はエンジニアの仕事は完璧で美麗なコードを書くことでもなく、
最高にイケてるアプリケーションを作成することでもなく、
小難しい横文字のIT用語をクライアントに展開して気まずい空気を作り出すことでもなく、
「顧客の課題を解決すること」
こそが真のエンジニアの役割だと考えております。
魚がうまく取れず飢えている人がいれば、
魚を与えるのではなく魚の釣り方をレクチャーするのが私の考える課題解決のあり方です。
魚を与えてあげればその場ですぐに飢えを無くすことは確かにできます。
しかしその魚が尽きてしまえばまた振り出しに戻ってしまいますよね。
さて閑話休題となりますが
「そもそもノーコードってなに?」
という方もいると思いますのでざっくりと解説しておこうと思います。
ノーコードとは、プログラミングの知識がなくてもアプリやツールを作れるサービスの総称です。
たとえば、Webサイトをドラッグ&ドロップで作れる「STUDIO」や「Webflow」、
業務アプリを簡単に作れる「Notion」や「Airtable」などがその代表格と言えますね。
こうしたツールは、「こういうものが欲しい」と考える人自身が、
アイデアをそのまま形にできるのが魅力ですね。
特にスタートアップや小規模なチームでは、
エンジニアを雇わなくてもプロトタイプがすぐに作れるので、大きな武器になります。
これだけ聞くと
「いやエンジニア要らんやん」
となるかもしれませんがそう考えるのは時期尚早です。
ノーコードは非常に強力な武器ですが、
それでもできることには限界があるのです。
たとえば、
- 複雑な業務ロジックを含むアプリ
- 高速なパフォーマンスが求められるシステム
- セキュリティ要件が厳しいサービス
などはエンジニアによる設計が必要不可欠となります。
上記で挙げた観点においては、
まだまだノーコードでは求められる要件をクリアすることは困難なのです。
また、ノーコードで作ったツールも、
「他システムと連携したい」
「もっと高度な機能を追加したい」
となるとやはりエンジニアの力が必要になります。
つまり、ノーコードは“万能”ではなく、
“簡単なものを早く形にする道具”として使うのが本来の姿と言えます。
ノーコードの登場で変わるのは、
「誰が何を作るのか」だけでなく、「エンジニアがどう関わるのか」という点です。
今後、エンジニアは単に手を動かすだけでなくノーコードを使う非エンジニアと一緒に、
「どうシステムを組み立てるか」
「どこを自動化するか」
を考えるいわば“技術のナビゲーター”的な役割が強くなっていくでしょう。
実際、社内ツールを非エンジニアがノーコードで作り、
それをエンジニアがメンテナンスしながら改善する――というスタイルの会社も増えてきました。
これはお互いの強みを活かし合う非常に理想的な形と言えるのではないでしょうか。
ノーコードはエンジニアの代わりではなく「誰でも作れる」世界を実現するための手段です。
技術を独占するのではなく広げていくための動きとも言えるでしょうね。
「ノーコード vs エンジニア」という構図ではなく、
「ノーコード × エンジニア」という協力関係をどう築くかが、
今後多くの開発会社にとって発展のキーポイントになるのではないでしょうか。
これからの時代、アイデアをすぐ形にできる人が増えることで、
ものづくりはもっと自由でスピード感のあるものになると思います。
それはむしろ私たち「エンジニア」という人種にとって喜ぶべきことなのです。
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